アイダエンジニアリングは9月29日、産業機械用自動制御装置メーカーの日本リライアンス(本社:横浜市金沢区、石崎淳一社長)の株式80%を㈱東光高岳から取得し子会社化すると発表した。譲渡実行予定日は11月1日で、取得額はアドバイダリー費用含めて20億3,000万円。これにより、日本リライアンスの100%子会社である㈱RAS(横浜市金沢区)は孫会社となる。
アイダエンジニアリングは、プレス成形システムの総合メーカーとして、プレス機械を中核として、材料供給装置や自動搬送装置など付帯設備も含めた生産ラインのソリューションを提供することで、長年にわたり顧客のモノづくりをサポートしてきた。
近年、生産性向上のための生産設備の自動化・ロボット化へのニーズがグローバルベースで高まるなかで、アイダエンジニアリングが提供するプレス成形システムにおいても自動化のための技術力・開発力の向上が急務となっていることから、今年度よりスタートした新中期経営計画では、自動機(FA)分野を重点事業と位置づけ、プレス機械周辺の自動化に向けたシステム開発力を強化すべく、積極的な投資を行うという戦略を掲げている。
今回株式取得により子会社化する日本リライアンス及びRASは、産業機械用自動制御装置の開発・製造・販売及びメンテナンス等を行っており、プレスメーカー、自動車、鉄鋼関連企業を中心にプレスラインシステム制御装置、プロセスライン制御装置、サーボドライブ等の豊富な納入実績を有している。2017年3月期の売上高は、日本リライアンスが44億9,100万円、RASが11億6,200万円。
高い技術力とサービス提供力を有する日本リライアンス及びRASがアイダエンジニアリンググループに加わることで、アイダエンジニアリングにおける自動化システム開発力の強化と、製品の競争力アップが実現できるとともに、両社の技術力と顧客基盤を足掛かりとした新たな事業領域の開拓も展望できるため、株式取得することにした。
日本リライアンスは2013年、旧高岳製作所(2012年4月に東光高岳へ吸収合併)が発行済み株式の80%を取得、連結子会社とした。東光高岳は、2017年度に策定した「2017年度中期経営計画」に基づき、スマートグリッド関連の新規事業や海外事業へのシフトを加速するため、経営資源の再配分を検討してきた中、日本リライアンスの株式譲渡を実行することが、中期経営計画の実現および譲渡会社の企業価値向上の観点から望ましいとの判断に至った。
<日本リライアンス株式会社の概要>
代表取締役社長:石崎淳一
事業内容:産業機械用駆動装置の製造・販売
資本金:3億円
設立:昭和39年1月10日
大株主・持ち株比率:㈱東光高岳80%、㈱アルバック20%
経営成績:売上高4,491百万円、営業利益77百万円、当期純利益140百万円(いずれも2017年3月期)