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東芝グループ会社、イラク電力省向けガス絶縁開閉装置および変圧器を豊田通商から受注

 東芝グループ会社の東芝電力流通システムガルフ社は9月28日、イラク電力省向けガス絶縁開閉装置(GIS)と変圧器を受注したと発表した。イラク電力省と変電所のEPC(注1)契約を締結した豊田通商から受注したもので、2018年度から納入を開始する予定。東芝グループとして、湾岸戦争終結後初となるイラク向けの変電設備の受注となる。

 今回受注したのは、イラク電力省がイラク共和国南西部に建設を計画している400kVクラスの大型変電所4か所向けの400kV GIS、132kVGISおよび400kV-250MVA変圧器。400kVGISおよび400kV-250MVA変圧器は浜川崎工場で製造し、132kVGISはインドの製造拠点である東芝電力流通システム・インド社(TTDI)で製造予定。

 今回納入するGISは変電所の主要機器の一つであり、絶縁性能の高い六フッ化硫黄(SF6)ガスを使用するため、空気による気中絶縁に比べ開閉装置をコンパクトにすることができる。変電所の省スペース化を実現し、地価の高い都市部での需要が高まっている。また、機器を室内に設置する構造のため、地下や海岸部にも建設が可能であり、設備の管理や保守メンテナンスの省力化に貢献する。

 イラクでは湾岸戦争が終結し、2006年に新政府が発足して以降、経済復興に向けた電力網の整備が進められているが、都市部を中心に慢性的な電力不足が課題となっている。イラク電力省は、同国南部にある発電所から首都のバクダッドまで送電するため、2020年までに400kVクラスの大型変電所を20ヶ所以上建設することを計画している。

 東芝グループは、送変電・配電(T&D)機器事業において、インドの製造拠点であるTTDIを活用し、インドをはじめ今後電力需要の伸びが期待される中東、東南アジア、アフリカなどを注力地域として、同事業におけるグローバル展開を今後さらに加速していく。

 注1 EPC(Engineering Procurement and Construction):設計(Engineering)、調達(Procurement)、据付工事(Construction)

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