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五洋建設、シンガポール大深度下水道トンネルシステムを約275億円で受注

 五洋建設は9月14日、シンガポール公益事業庁(PUB、Public Utilities Board)より大深度下水道トンネルシステム(DTSS※)2期事業のT-08工区を同国のKoh Brothers Building & Civil Engineering Contractor社と共同受注したと発表した。JV受注総額は日本円換算で約423億円、工期は70ヶ月で2023年6月に竣工予定。五洋建設の受注金額はその65%の約275億円。五洋建設は、これまでPUBから2000年にDTSS1期事業T-02工区、2011年に上水道トンネル工事(NIPE-C4)を受注しており、今回で3件目となる。

 DTSS事業では、集められた排水を、沿岸部に建設された水再生処理工場へと自然流下させるための大深度下水道トンネルを建設する。排水は、高度に浄化処理された後、『NEWater』と呼ばれる清浄で高純度な水として再利用されるか、一部は海へと放流される。

 五洋建設が受注したT-08工区は、チュアス地区に新たに建設予定の水再生処理工場へ繋がる海底部(3.5km)を含むトンネル工事。今回4台のシールドマシンを使い、トンネル全長約9.9kmを建設する。

 DTSS1期事業T-02工区は、五洋建設が初めて海外で施工した大深度・長距離シールドトンネルで、海外トンネル工事の足掛かりとなった。前回実績に加え、高い技術評価点を獲得できたことで受注に至った。今回の受注を含め、五洋建設のシンガポールでのシールドトンネル工事の実績は、総延長38.9km、シールドマシン累計20台となる。

 五洋建設は1964年にシンガポールに進出して以来、数多くの大型プロジェクトに参加してきた。同国では引き続き、港湾や地下鉄、高速道路などの大型インフラ事業が計画されている。五洋建設は今後も豊富な実績と有為な人材を抱えるシンガポールを海外事業の重要な拠点として海外事業を展開するとともに、シンガポールの発展に貢献していく。

 ※ Deep Tunnel Sewerage Systemの略

<工事概要>

工事名称:大深度下水トンネル2期工事 T-08工区

発注者:シンガポール公益事業庁

施工者:五洋建設株式会社

 Koh Brothers Building & Civil Engineering Contractor (Pte.) Ltd.

契約金額:約423億円(520百万シンガポールドル)

施工場所:シンガポール、ジュロン・チュアス地区

工期:70ヶ月(2017年9月~2023年6月)

工事概要:陸上トンネル工事

【トンネル部】

・工法:泥水加圧式シールド工法

・シールドマシン台数:4台

・延長:仕上がり内径6.0m×2,949m

    仕上がり内径4.0m×2,762m

    仕上がり内径3.3m×2,931m

    仕上がり内径3.3m×1,307m

    (うち海底部の全長 3,480m)

【シャフト部】

・施工箇所数:9箇所

・施工深度 :45m~58m

【その他】

・二次覆工、既設下水管接続工、脱臭設備工 他

 ニュースリリース

 

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