■産官社学連携による「ITを用いた防災・見守り・観光に関する共同研究」に参画
NTNは9月13日、大阪大学および共同研究・連携組織とともに、産官社学連携として取り組む「ITを用いた防災・見守り・観光に関する仕組みづくりの共同研究を進めているが、このほど共同研究における実証実験を行うことを目的に、「NTNハイブリッド街路灯」を用いた「独立電源通信網みまもりロボくんIII実験機3台を大阪大学吹田キャンパスに設置したと発表した。
大阪大学と共同研究・連携組織は、大阪大学大学院人間科学研究科が開発した日本最大級の災害救援・防災マップ「未来共生災害救援マップ(以下、災救マップ)」と、一般社団法人「全国自治会活動支援ネット」が開発を進める見守りカメラ機能を備えたWi-Fi通信設備「みまもりロボくんIII」の連携による共同研究に取り組んでおり、NTNは「みまもりロボくんIII」に「NTNハイブリッド街路灯」を提供する。
「NTNハイブリッド街路灯」は、風力と太陽光の2つの自然エネルギーで発電した電力をバッテリーに充電し、夜間にLED照明を自動点灯する街路灯。どの方向からの風も受け止める垂直軸風車による高効率な発電と高い静粛性が特長。
発電した電力で照明を点灯させることができるため、災害時の非常用電源としても使用でき。この「NTNハイブリッド街路灯」に、防犯カメラ、Wi-Fi通信機器、非常用電源を搭載した「みまもりロボくんIII」は、地域の子どもたちなどの見守り機能に加え、災害時のWi-Fi通信設備としても活用できる。
今後、大阪大学に設置した実験機を用いて「みまもりロボくんIII」と「災救マップ」との接続実験、発電・蓄電量の確認、Wi-Fi通信機器の稼働実験などを行うとともに、仮想被災地実験として3台の「みまもりロボくんIII」のうち1台を停止させ、通信遮断時の自動接続実験なども行う予定。
NTNは、共同研究による防災、災害時支援に関する情報インフラの構築に向けた共同開発に取り組み、これまでベアリングや関連商品の研究・開発で培ってきた技術を活用し、安心・安全なまちづくりを通して地域社会に貢献していく。