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関西電力とMHPS、AIを活用した次世代火力運用サービスを協働開発

 関西電力と三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は9月13日、AI(*1)を活用した国内外の火力発電所向け運用高度化サービスを協働で開発することで基本合意書を締結したと発表した。

 今回の協働開発は、関西電力が持つ火力発電に関するO&M(*2)ノウハウや大量の運転データと、MHPSが持つ設計・製造・建設ノウハウを融合させ、最先端のAI技術を駆使することで、次世代の火力運用サービスの開発・展開を目指すもの。

 具体的には、サービス対象となる実際の発電所の運転データとディープラーニング(*3)等のAI技術を用いて、コンピュータ上にデジタル・ツイン(*4)(仮想発電所)を構築する。その上で、燃料等の運転条件を変更した際の影響をデジタル・ツイン上で検証し、その検証結果を実際の発電所に適用することで、最適運用につなげる。

 2017(平成29)年度中に、ボイラ燃焼調整の最適化等のシステムを国内他社に先駆けて構築し、2018(平成30)年度中には、関西電力が保有する舞鶴発電所を対象として実証試験を実施する。実証試験後には、システムを国内外の発電事業者向けにサービスとして提供していくことで、発電事業者が保有する火力発電所の運用高度化に貢献したいとしている。

 両社は引き続き、それぞれの知見を活かし、最新のIoT(モノのインターネット)や、ディープラーニング等のAI技術を駆使した火力発電所の運用高度化サービスの開発を通じて事業拡大を図るとともに、社会インフラの高度化に貢献していく。

(*1)Artificial Intelligenceの略で、人工知能のこと。

(*2)Operation & Maintenanceの略で、発電所の運転・維持管理業務を行うこと。

(*3)深層学習のことで、AI技術の1つ。

(*4)実際の存在する機器を、そのままデジタル上に再現すること。

     ニュースリリース

 次世代火力運用サービスの概要 

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