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伊藤忠商事、セルビア/ニコラテスラA発電所向け排煙脱硫装置設置プロジェクト契約を締結

 伊藤忠商事は9月11日、三菱日立パワーシステムズ(MHPS)、MHPSの欧州拠点法人Mitsubishi Hitachi Power Systems Europe GmbH 及びセルビアの大手建設会社MPP“JEDINSTVO”a.d. (JDS:ユデンスポ)とコンソーシアムを組成し、Nikola Tesla (ニコラテスラ) A 石炭火力発電所に対する排煙脱硫装置(以下FGD)のEPC(設計、調達及び建設)契約をセルビア電力公社(Public Enterprise Electric Power Industry of Serbia)との間で締結に至ったと発表した。伊藤忠商事では同案件がセルビアで初のFGDの取り組みとなる。

 同プロジェクトは、セルビア国オブレノバッツ市(ベオグラード市から南西約40㎞)に位置するニコラテスラA石炭火力発電所(3-6号機、総発電容量約1,300MW)に対し、2基のFGDを設置するプロジェクトであり、FGDの規模としては世界最大級となる。

 セルビアは、2023年中にEU並みの環境基準の適合を義務付けられているが、同国の発電量の6割を占める石炭火力設備の殆どにFGDが導入されておらず、石炭火力発電所から排出される二酸化硫黄(SO2)や煤塵等の大気汚染物質の抑制対策として、まず同国の総発電量の約1/4を担う同発電所にFGDを設置するものであり、資金はJICA (国際協力機構)が2011年に環境保全推進を目的として供与を決定した円借款(供与額 282億円)の適用となる。

 MHPSは、FGD含む環境分野で豊富な実績を有しており、本プロジェクトで同社の最新技術を適用することにより、環境や周辺住民に対する負荷の大幅低減が実現でき、セルビアに於ける社会・環境面に於ける多大なる貢献が期待されている。

 また、セルビアでは他の既設石炭火力発電所に対するFGDの導入の計画が成されており、伊藤忠商事はそれらの将来の環境案件も含め、世界的な環境改善に積極的に取り組み、引続き地域・社会貢献に努めていく。

<排煙脱硫装置設置プロジェクト・概要>

納入先:セルビア電力公社(Public Enterprise Electric Power Industry of Serbia)

建設地:セルビア共和国 オブレノバッツ市

機器名称:排煙脱硫装置

数量・容量:2基 (石炭火力発電設備 4機 総発電容量約1,300 MWに対し)

工期(予定):契約発効日より42ヶ月 (2021年内に完工予定)

 ニュースリリース

 

 

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