平田機工は9月4日、スマートフォンやタブレット用パネルの生産に必要とされる新型のレーザーパネル切断システム「HLCS-0308」を開発、販売すると発表した。標準価格は2憶5,000万円で、年間生産能力は50台。
平田機工は自動車、半導体、家電など幅広い業界に多様な生産システムの製造・ 販売事業を世界的に展開している。有機 ELディスプレイ(OLED)や液晶ディスプレイ(LCD)パネルの製造装置関連も多く生産しており、それらの表示面を保護するカバーガラスに用いる強化ガラスをスマート フォンやタブレットサイズに切断するレーザー切断システムを2012年に開発、生産・販売を行っている。
昨今、スマートフォンのベゼルレス化(※1)が急激に進み、スマートフォンの外形デザインに合わせたOLEDやLCDパネルが必要となってきた。これらのニーズに対応するため、平田機工では従来からのレーザー光学システムを発展させ、カバーガラスおよびパネルの高速切断を実現できる新型レーザーパネル切断システム「HLCS-0308」を開発・販売するもの。同製品により、ベゼルレス化で不可欠なOLEDやLCDパネルのカメラ部分やコーナー部分の加工・カット処理などを従来の研磨加工方式より高速で行えるようになった。
また、モデル変更が著しい当該市場において製品デザインに制約を与えず、その変更への 対応も当該レーザー切断方式であれば、工作機械同様にプログラマブルに対応できる。低コストで幅広い製品デザインを実現させることができることから、国内・海外メーカー に注目されている。すでに中国の大手液晶メーカーから複数台の受注を獲得、10 月より出荷を開始する予定。
※1.ベゼルレス化(=狭額縁):スマートフォンの外枠部分を可能な限り狭くすること。
<新型レーザー切断機>
製品名・型式名:「レーザーパネル切断システム:HLCS-0308シリーズ
生産タクト:2.3sec/枚~6.0sec/枚(加工内容による)
対応サイズ:3.0インチ~8.0インチ
*ローディング・アンローディング標準装備:
オプションでAOI(Automated Optical Inspection)自動光学検査を装備可能