■高精度と安定性をベースとし、さらなるハイサイクル成形を実現
ソディックは9月4日、新製品eV-LINE(イーブイライン)電動射出成形機「MS50」(写真)および「MS200」の発売を開始すると発表した。2016年11月にリリースした「MS100」とあわせて、「MSシリーズ」のラインナップを充実させた。両製品は「第9回IPFJapan2017(国際プラスチックフェア)」(10月24日~28日、幕張メッセ)に初出展する。
精密で複雑なプラスチック製品の成形で高評価を得ているV-LINE®方式の射出可塑化装置を搭載した「MSシリーズ」は、高精度と繰り返し安定性に優れた性能をベースとして、射出可塑化装置の駆動部および新開発の型締装置の駆動部に自社開発サーボモータ制御技術を組み込んだ「eV-LINE」システムを採用し、ハイサイクル成形を可能とした。また、直感的な操作環境を提供する新・操作パネルとIoT対応の新技術を搭載し、さらなる生産性向上と省エネ効果を実現する。
プラスチック製品の成形加工において、アジア圏などの新興国では人手をかけて歩留りを向上しているが、IoTやビッグデータを活用した生産システムを確立し競争力の向上を試みる先進国の影響を受け、高精度を基本性能とする安定したハイサイクル成形を積極的に採り入れようとしている。また、先行する自動運転システムのセンシング技術開発では、省エネによる軽量化のための部品の樹脂化とともに、複合化や多機能化に伴う複雑化と小型化が同時に進められている。
ここで用いられる部品の生産は、グローバルでの急峻な垂直立上げが必須となるため、高精度で生産性の高い性能を有する汎用性の高い射出成形機が求められている。このような状況に鑑み、高精度安定成形を独自技術で培ってきたV-LINEⓇの基本性能をベースとし、グローバル対応のハイサイクル成形を可能とするエントリーモデルを開発するに至った。
スマートフォンやタブレット端末部品成形などに対応する型締力100トンの「MS100」を先行発売し、他分野への市場拡大をターゲットに、より精密な小物成形品に対応する同50トンの「MS50」と、自動車部品などのより大きな射出容積となる成形品に対応する同200トンの「MS200」の発売を開始し、ラインナップの充実を図る。
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