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三菱重工サーマルシステムズ、大型冷凍機事業の拠点を神戸地区に移転

■技術・生産面のリソースを活用してグローバル市場での競争力強化へ

 三菱重工グループの三菱重工サーマルシステムズ(MTH、本社:東京都港区)は、ターボ冷凍機をはじめとした熱源機器および冷熱プラントを手掛ける大型冷凍機事業の拠点を高砂製作所(兵庫県高砂市)から三菱重工業の神戸造船所(神戸市兵庫区)内に移し、「神戸製作所」として9月4日から稼働させたと発表した。三菱重工における伸長事業の規模および収益を拡大する施策の一環として、MTHを所管するインダストリー&社会基盤ドメイン(I&Iドメイン)関連事業の主要拠点である神戸地区に拠点を移すことにより、リソースの有効活用を通じてグローバル市場での競争力強化につなげていくのが狙い。

 新しい大型冷凍機工場は、組立、動力、試運転などの各専用棟で構成され、最新鋭の試運転装置が導入されており、小型から大型まで幅広いラインアップを生産し、試運転を行う能力を備えている。また、開発およびサービス部門は同敷地内に所在するビル「Eビル」の7階となる。

 このビルは今年3月、同地区に本社・拠点を置く三菱重工メカトロシステムズ(MHI-MS)や、三菱重工の総合研究所、ICT(情報通信技術)機能を担うICT本部が入居する拠点として完成。7階建てで、延床面積は約1万2,300㎡。

 ターボ冷凍機の市場は日本国内の需要が堅調に推移しており、MTHではニーズが高い省エネルギー性能の追求を継続するとともに、地球環境への影響が小さい冷媒を採用した製品を開発・販売している。また、海外需要も非常に大きく高い成長が続いていることから、海外市場でのシェア拡大を優先課題として、競争力をさらに高めた製品ラインアップを拡充し、今後の生産については、神戸製作所および海外生産拠点で対応していく。

 さらに、同じI&Iドメインで幅広い機械・制御技術を有するMHI-MSや、Eビルに同居する三菱重工の総合研究所やICT本部との技術交流を深めることで、ターボ冷凍機の高度化に向けたサーマルエンジニアリング能力増強や、納入設備の保守・アフターサービス機能の向上をはかる。

 MTHは、ターボ冷凍機の国内トップメーカーで、高効率ターボ冷凍機の累計受注実績は3,000台を超えている。MTHは今後、高性能製品の拡充を通じてグローバル市場の深耕に力を注いでいく。

 ニュースリリース

 

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