■技術・生産面のリソースを活用してグローバル市場での競争力強化へ
新しい大型冷凍機工場は、組立、動力、試運転などの各専用棟で構成され、最新鋭の試運転装置が導入されており、小型から大型まで幅広いラインアップを生産し、試運転を行う能力を備えている。また、開発およびサービス部門は同敷地内に所在するビル「Eビル」の7階となる。
このビルは今年3月、同地区に本社・拠点を置く三菱重工メカトロシステムズ(MHI-MS)や、三菱重工の総合研究所、ICT(情報通信技術)機能を担うICT本部が入居する拠点として完成。7階建てで、延床面積は約1万2,300㎡。
ターボ冷凍機の市場は日本国内の需要が堅調に推移しており、MTHではニーズが高い省エネルギー性能の追求を継続するとともに、地球環境への影響が小さい冷媒を採用した製品を開発・販売している。また、海外需要も非常に大きく高い成長が続いていることから、海外市場でのシェア拡大を優先課題として、競争力をさらに高めた製品ラインアップを拡充し、今後の生産については、神戸製作所および海外生産拠点で対応していく。
さらに、同じI&Iドメインで幅広い機械・制御技術を有するMHI-MSや、Eビルに同居する三菱重工の総合研究所やICT本部との技術交流を深めることで、ターボ冷凍機の高度化に向けたサーマルエンジニアリング能力増強や、納入設備の保守・アフターサービス機能の向上をはかる。
MTHは、ターボ冷凍機の国内トップメーカーで、高効率ターボ冷凍機の累計受注実績は3,000台を超えている。MTHは今後、高性能製品の拡充を通じてグローバル市場の深耕に力を注いでいく。