ソディックは8月30日、大型部品加工・金型加工に適した新機種として、リニアモータ駆動 高速・高性能 大型ワイヤ放電加工機「AL800G」「ALN800G」の発売を開始すると発表した。標準販売価格(税抜き)は、AL800G 2800万円、ALN800G 2700万円。生産目標はAL800シリーズ合計で年間50台。
リニアモータ駆動 高速・高性能ワイヤ放電加工機の新シリーズとして、2016年に販売を開始した「ALシリーズ」は、スマートフォンやタブレット端末、精密自動車部品などを代表とする精密金型、精密部品加工分野で好評を得ている。
今回、自動車関連、電気関連の大型金型や、エネルギー・航空機・自動車関連の大型部品加工分野でもリニアモータ駆動ワイヤ放電加工機による高速・高精度・高品位加工の優位性を、更に広範な加工領域で実現したいという顧客からの強い要望に応えるため、「ALシリーズ」のラインナップに、大型加工が可能な「AL800G」「ALN800G」を加えた。
「ALシリーズ」の高速・高精度・高品位加工の優位性に加え、大型加工用に種々の新設計を盛り込んだ。「ALシリーズ」より「Advanced Smart Pulse」、「Advanced SmartLinear」の開発コンセプトを採用し、リニアモータ/放電電源/NC装置/モーションコントローラ/セラミックスに代表される要素技術を全て自社開発・製造することで高性能を実現。またXY軸ストローク、および、UV軸ストロークを拡大(X軸800mm、Y軸600mm、U軸200mm、V軸200mm)することで、大型部品加工・金型加工に対応した。機械構造は、大型ワークの搭載や環境変化を考慮した最適機械構造設計手法を採用することで、長時間の安定した加工を実現。あわせて新型熱変位補正機能も用意した。
標準装備として、加工物板厚500mmの浸漬加工を実現した三面自動上下式加工タンク、大型加工物向けとして十分に確保された加工スペース(最大1,250mm×1,020mm)、ワークスタンド「ロの字」形状、4連式加工液フィルタ、機能的に分割されコンパクト性と液処理効率を両立したサービスタンク、内蔵式20kgワイヤフィーダ―などを採用。また、「Sodick IoT」も標準対応しており、インターネットを活用した次世代のものづくりもサポートする。これらの装備により段取りをはじめとする加工現場での作業性にも配慮しており、生産効率向上を実現している。