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大成建設、リニューアルした大型三軸振動台の運用を開始

■高加速度化により巨大地震を再現

 大成建設は8月25日、技術センター(横浜市戸塚区)の大型三軸振動台をリニューアルし、運用を開始したと発表した。この振動台は、業界最大級の加速度(揺れの強さ)で加振することにより、過去に観測された巨大地震を再現できる設備で、実大・模型実験への適用により、地震対策技術の更なる向上を図り、災害に強いまちづくりに貢献することが可能となる。

 2011年の東北地方太平洋沖地震や2016年の熊本地震など、近年、非常に大きく、長い揺れが続く地震が観測されている。また、今後、発生が懸念される南海トラフ沿いの巨大地震では、東北地方太平洋沖地震を上回る長周期地震動の発生が想定されている。そこで大成建設は、大型三軸振動台をリニューアルし、大きな加速度で3次元方向に振動させることで、巨大地震や長周期地震動の揺れを再現させ、実大規模レベルやさまざまな条件での模型実験などを可能とした。

 今後、大成建設では、この振動台を活用した加振実験の第一弾として、同社が開発したRC造高層住宅用制振構法「TASS-Flex® FRAME」の性能確認実験を行い、設計用地震動を超える揺れや南海トラフ沿いの巨大地震を模した長周期・長時間の揺れに対する低減効果を確認し、また、地震に対して建物や機器等の安全性の検証を目的に、繰返し生じる巨大地震や長周期・長時間地震動に対する地震対策技術の開発に同施設を活用していく。

<主な特長>

(1) 高加速度化により巨大地震を再現

大型三軸振動台は、これまでの巨大地震の揺れを上回る最大加速度で加振を行うことができ、過去に観測された巨大地震や長周期地震動だけでなく、想定を上回る巨大地震も再現することが可能。

(2) 振動台の大型化により多目的利用が可能

最大で縦6m、横6mとなる振動台を備えており、戸建住宅や実構造物を想定した大型模型、試験体など多目的な用途に対応できるほか、構造物の天井や間仕切り壁などの様々な部材や機器類の実物を台上に配置した部材レベルでの耐震性能確認実験が可能。

 ニュースリリース

 

 

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