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ジェイテクト、小型トラック用「TORSEN」の開発と量産開始

 ㈱ジェイテクトは8月22日、トルク感応型LSD「TORSEN」の小型トラック用製品を開発し、量産を開始したと発表した。日野自動車がインドネシアで販売するHINO 300シリーズなどの車両に搭載。TORSENの小型トラックでの採用は初めて。

 新興国での小型トラックは高積載や、泥濘路での走行など、高負荷環境下で使われることが多く、この使用環境への対応が求められていた。

 従前のデファレンシャルとの互換性を維持し現有車への取り付けを可能にし、高強度、高耐久性を誇ると共に、小型トラックの泥濘脱出性能を高めることで、小型トラックの商品性の向上を実現する「TORSEN」を開発、量産開始した。

製品特長

・従前のTORSEN Type-Bに対しプラネットギヤセットを5セットから6セットに増加し高強度化

・ワッシャ部分にDLC(Diamond-like Carbon)加工を実施することで高耐久化

・サイドギヤを分割しヘルカリスプライン構造とすることで高性能化

採用メリット

・現有車のデファレンシャルに対し互換性を有し取り付け可能

・現地特有の泥濘(ぬかるみ)路での走破性向上

・高負荷環境での耐久性の確保

採用車種

・日野自動車株式会社 HINO 300シリーズ インドネシア販売用車両

・トヨタ自動車株式会社 ダイナ  インドネシア販売用車両

生産拠点

・㈱ジェイテクト 狭山工場

製品サイズ

・外径190mm

※LSD(Limited slip differential リミテッドスリップデファレンシャル)

※ワッシャ部分のDLC処理は当社国内グループ会社CNKで実施

※サイドギヤのヘルカリスプライン構造は高性能トルセンタイプBにて市場実績あり

<TORSENについて>

 ギヤ式のLSDとしてジェイテクトのナンバーワン&オンリーワンの製品。左右輪のトルク配分の最適化を行うType-Bと4輪駆動車の前後輪のトルク配分の最適化を行うType-Cが現在の主な量産品。Type-Bは1995年から量産が開始され、200万台の量産実績を誇り、現在ではFRスポーツ車に搭載され、高い評価を得ている。

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