旭化成は8月23日、子会社である旭化成(中国)投資有限公司(本社:中国上海市)で年産2.8万トン規模の樹脂コンパウンド(※)製造工場を中国江蘇省常熟市で建設すると発表した。稼働は2020年初頭の予定。
中国での自動車生産台数は2016年に過去最高を更新するなど、今後も大幅な増加が見込まれ、併せて環境意識の高まりを背景に環境規制の強化や、軽量化を目的とした自動車部品における金属から樹脂への代替需要もさらに高まると期待されている。
旭化成グループの中期経営計画“Cs for Tomorrow 2018”では、マテリアル領域におけるエンジニアリング樹脂事業を重点戦略事業と位置づけ、グローバルに展開するとともに自動車用途向け等での拡大を目指している。中でも、樹脂コンパウンド事業は、日本、中国、タイ、シンガポール、米国、メキシコ、ドイツで製造拠点や販売拠点を有しており、グローバルネットワークを強化している。今般、中国市場での需要拡大と顧客のニーズに応えた安定供給体制の拡充を図るため、江蘇省常熟市においてコンパウンド製造工場を建設することを決定した。
なお、中国国内のコンパウンド生産拠点の最適化については、外注委託先の活用方法も含め、今後検討を進めていく。
<計画概要>
社名:旭化成塑料(常熟)有限公司
代表者:利光 伊知朗
出資:旭化成(中国)投資有限公司100%
立地:中華人民共和国江蘇省常熟市 新材料産業園区内
生産能力:2.8万トン/年
生産品目:ポリアミド、ポリプロピレンを中心とした機能樹脂コンパウンド品
稼働予定:2020年初頭
※コンパウンド:合成樹脂にガラス繊維や難燃剤などの添加剤を混ぜて機能性を付与すること。
以上