クボタが8月3日発表した2017年12月期第2四半期(1~6月)連結業績によると、売上高は前年同期比499億円(6.3%)増加して8,460 億円となった。営業利益は増収による増益効果はあったものの、前期の円高影響が輸送や在庫期間を経て当期中に実現したことなどにより同50億円(4.7%)減の1,006億円、株主に帰属する四半期純利益は前年同期を81 億円(13.0%)上回る704 億円となった。
国内売上高は機械部門が増加したものの、ダクタイル鉄管などの官公需関連が低調に推移したため、同16億円(0.6%)減の2,806億円となった。
海外売上高はダクタイル鉄管や素形材の減少により水・環境部門が減少したが、機械部門が北米・欧州・アジアの各地域での増販や前期に実施した事業買収の効果により大幅に増加したため、全体では同514億円(10.0%)増の5,654億円となった。
<機械部門> 農業機械及び農業関連商品、エンジン、建設機械、電装機器により構成。売上高は前年同期比9.7%増の6,924億円となり、売上高全体の81.8%を占めた。
国内売上高は同2.6%増の1,471億円。建設機械などの減少を農業関連商品の増加で補った。
海外売上高は同11.7%増の5,453 億円。北米では前期に実施した事業買収の効果に加え、需要の拡大が続く小型トラクタなどが堅調に推移、欧州は円高の影響はあるものの、底堅い工事需要を背景に建設機械、エンジンが拡大したほか、農業市場向けインプルメントも増加した。
アジアは、タイのトラクタが乾季作における取水制限の解除などにより大幅に増加。中国は、政府補助金予算の削減によりコンバインが低調だったが、堅調な需要を背景に田植機、建設機械、エンジンが伸長したため、前年を大きく上回った。
セグメント利益は国内外での増収による増益効果はあったが、前期の円高の影響が当期中に実現したことや固定費の増加などにより、同4.8%減の966 億円となった。
<水・環境部門> パイプ関連製品(ダクタイル鉄管、合成管、ポンプ、バルブ等)、環境関連製品(各種環境プラント等)、社会インフラ関連製品(素形材、スパイラル鋼管等)により構成。売上高は前年同期比7.5%減の1,387 億円となり、売上高全体の16.4%を占めた。
国内売上高は同4.3%減の1,188億円。ダクタイル鉄管や工事の減によりパイプ関連製品が減少したほか、設備の運転・保守事業の減などにより環境関連製品も減少した。一方、社会インフラ関連製品は素形材の減を受注環境の良好なスパイラル鋼管の増で補い、増収となった。
海外売上高は同22.8%減の199億円。中東向けのダクタイル鉄管や東南アジア向けの素形材などが減少した。セグメント利益は国内外での減収の影響を固定費削減などで補い、前年同期比19.0%増加して162 億円となった。
<その他部門> 各種サービス事業、住宅機材により構成。売上高は前年同期比0.2%減の149億円となり、売上高全体の1.8%を占めた。セグメント利益は同15.4%減少して16 億円となった。