■中国、インドネシアはじめ世界各地の建機需要が増加
コマツが発表した2018年3月期第1四半期(4~6月)連結業績によると、売上高は5,612 億円(前年同期比44.2%増)となった。建設機械・車両部門では、中国やインドネシアをはじめ多くの地域で需要を着実に取り込んだことに加え、今年4月に買収を完了した米国の大手鉱山機械メーカーであるジョイ・グローバル社(新社名「コマツマイニング(株)」)の新規連結の効果もあり、売上げは前年同期を大幅に上回った。産業機械他部門では、ワイヤーソーの販売減少などがあったものの、自動車業界向けの鍛圧機械および工作機械の販売が増加したことから、売上げは前年同期を上回った。
利益面は、ジョイ・グローバル社の買収に係る一時費用が発生したものの、各地での売上げの増加により、営業利益は524 億円(同75.9%増)となった。売上高営業利益率は前年同期を1.6 ポイント上回る9.3%、税引前四半期純利益は480 億円(同98.7%増)、株主に帰属する四半期純利益は363 億円(同133.5%増)となった。
<建設機械・車両>
建設機械・車両部門の売上高は5,150 億円(前年同期比49.2%増)、セグメント利益は479 億円(同81.8%増)となった。
今年4月より、コマツマイニング(株)がコマツグループに加わった。超大型の露天掘り向け鉱山機械や坑内掘り向け鉱山機械など、コマツがこれまで保有していなかった製品を新たにラインナップに加え、鉱山機械事業の拡大を図る。
2015 年2月にスタートした建設現場向けソリューション事業「スマートコンストラクション」を着実に推進し、今年6月末現在で3,300 を超える現場に導入した。同事業については、今年7月、顧客の利便性向上を目指し、米国のトリンブル社とコマツがそれぞれ持つ3 次元地形現況データの相互交換・接続サービス実現に向けた共同開発を開始した。さらに、建設生産プロセス全体を一元管理して最適化するためのオープンな新プラットフォーム「LANDLOG(ランドログ)」を、NTT ドコモ、SAP ジャパン、オプティムと共同で、今年10 月より提供開始予定。コマツはこれからも、より安全で生産性の高い未来の現場の実現を加速させていく。
■部門別の概況は以下のとおり。
<建設機械・車両>
建設機械・車両部門の売上高は5,150 億円(前年同期比49.2%増)、セグメント利益は479 億円(同81.8%増)となった。
今年4 月より、コマツマイニング(株)がコマツグループに加わった。超大型の露天掘り向け鉱山機械や坑内掘り向け鉱山機械など、コマツがこれまで保有していなかった製品を新たにラインナップに加え、鉱山機械事業の拡大を図る。
2015 年2月にスタートした建設現場向けソリューション事業「スマートコンストラクション」を着実に推進し、今年6月末現在で3,300を超える現場に導入した。同事業については、今年7、顧客の利便性向上を目指し、米国のトリンブル社とコマツがそれぞれ持つ3 次元地形現況データの相互交換・接続サービス実現に向けた共同開発を開始した。さらに、建設生産プロセス全体を一元管理して最適化するためのオープンな新プラットフォーム「LANDLOG(ランドログ)」を、(株)NTT ドコモ、SAP ジャパン(株)、(株)オプティムと共同で、本年10 月より提供開始予定。コマツはこれからも、より安全で生産性の高い未来の現場の実現を加速させていく。
■地域別の概況は以下のとおり。
<日 本> 主にレンタル業界向けを中心に、新排出ガス規制実施前の需要増により、売上げは前年同期を上回った。
<米 州> 北米ではエネルギー関連事業向けを中心に、中南米においてもアルゼンチンやメキシコを中心に、一般建機の需要が増加したことに加え、コマツマイニング(株)の新規連結の効果もあり、米州では売上げは前年同期を大幅に上回った。
<欧州・CIS> 欧州では、主要市場であるドイツを中心に需要が堅調であり、売上げは前年同期を上回った。
CIS では、金鉱山を中心に鉱山向け需要が引き続き好調であり、売上げは前年同期を大幅に上回った。
<中 国> 全国的にインフラ工事が進行し、一般建機の需要が引き続き伸長したことから、売上げは前年同期を大幅に上回った。
<アジア・オセアニア> アジアでは、石炭価格の上昇に伴い、最大市場であるインドネシアで鉱山機械の需要が増加したことから、売上げは前年同期を大幅に上回った。
オセアニアでは、鉱山機械の需要が増加したことなどに加え、コマツマイニング(株)の新規連結の効果もあり、売上げは前年同期を大幅に上回った。
<中近東・アフリカ> 中近東では、原油安を受けた政府の緊縮財政の影響などにより、湾岸諸国の需要が減少したことから、売上げは前年同期を下回った。
アフリカでは、南アフリカでの鉱山向け需要が増加したことなどに加え、コマツマイニング(株)の新規連結の効果もあり、売上げは前年同期を大幅に上回った。
<リテールファイナンス>
リテールファイナンス部門では、チリでの売上増加などに伴い、売上高は175 億円(前年同期比48.0%増)となった。セグメント利益は、中国での引当金計上の影響がなくなったことなどに伴い、33 億円(同76.4%増)となった。
<産業機械他>
産業機械他部門では、ワイヤーソーの販売が減少したものの、自動車業界向けの鍛圧機械および工作機械の販売が増加したことなどにより、売上高は386 億円(前年同期比11.2%増)となった。セグメント利益は23 億円(同38.9%増)となった。
コマツ産機(株)では、今年7 月に開催された「MF-Tokyo2017(第5 回 プレス・板金・フォーミング展)」において、IoT 生産支援プラットフォーム「KOM-MICS(Komatsu Manufacturing Innovation Cloud System)」や、新型3 次元ファイバーレーザー加工機などを出展し、引き続き拡販に努めた。また、ギガフォトン(株)では、事業規模拡大に合わせ、昨年より建設中だった新社屋が今年6月に完成した。