宇部エクシモ(本社:東京都中央区)は7月18日、高密度光ファイバーケーブル用の識別バンドルテープ「識別糸」の量産を開始したと発表した。
「識別糸」は、高密度光ケーブル内で、光ファイバーをユニット単位に結束し、かつこれを識別するために着色された識別バンドルテープで、光ファイバーを極めて高密度に収納するための部材である。
宇部エクシモの「識別糸」は、独自の延伸技術によって得られた高い柔軟性に加え、融点の異なる2種類の樹脂(外側に低融点樹脂、内側に高融点樹脂)を配置しているため、複数の光ファイバーテープを「識別糸」で束ねた際に、「識別糸」の交点を熱融着させることが可能で、接着剤を使用することなく確実な結束力が得られる。
また、フィルムをスリットして製造する同種の製品に比べ長尺品対応が可能であるため、生産効率の向上が見込まれる。さらに、発色性にも優れており、光ファイバーユニットの識別のために十分なカラーバリエーションをラインアップしている。
今後、国内外の光通信網の構築にあたっては、限られた配管スペースの有効活用や軽量化による作業性の向上が課題とされ、高密度光ケーブルのニーズが高まる。
このような市場環境から、宇部エクシモは、販売中の従来型スロット(製品名「ラセンコンポーズ」)及び抗張力体用FRPロッド(製品名「コンポーズテンションメンバー」)の光通信ケーブル資材ラインアップに、新たに「識別糸」を追加し、岐阜工場(岐阜県岐阜市)で生産体制を整え、需要増に対応していく計画。