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日本ガイシ、東電福島第一原発向け「増設雑固体廃棄物焼却設備」を受注

 日本ガイシは7月13日、東京電力ホールディングスから東京電力福島第一原子力発電所内に設置される世界最大級の処理能力をもつ「増設雑固体廃棄物焼却設備」を受注したと発表した。

 今回受注した増設雑固体廃棄物焼却設備は、福島第一原子力発電所構内で復旧作業に伴い発生した伐採木と、がれき類のうち紙やプラスチックなどの可燃性低レベル放射性廃棄物を焼却し、減容する設備です。2020年度の竣工を予定している。

 納入する焼却設備は、廃棄物を連続的に投入、処理できる回転式の炉(ロータリーキルン炉)の焼却灰排出部に、可動式の火格子を階段状に配置した燃焼装置(ストーカ装置)を組み合わせたキルンストーカ式焼却炉です。処理能力は、放射性廃棄物焼却炉として世界最大級の約95トン/日にのぼる。ストーカ装置の導入により燃焼効率が向上し、伐採木など燃焼に時間のかかる可燃性廃棄物も完全に焼却し全て焼却灰にすることで数十分の一以下の体積に減容することが可能なため、廃棄物の貯蔵保管量の大幅な削減につながる。また、ロータリーキルン炉は放射性物質の漏れを防ぐために密閉シール構造を採用し、かつ装置全体を負圧に保ち放射性廃棄物を安全に処理する。

 日本ガイシは焼却炉をはじめ、溶融炉や除染装置など、放射性廃棄物を効率よく減容・安定化するさまざまな処理設備を提供している。独自の焼却技術や高性能フィルターを使った排ガス除じん技術を生かし、原子力施設で発生する可燃性の低レベル放射性廃棄物を安全に焼却処理する設備を、国内の全ての原子力発電所と複数の研究施設に計28基納入しており、放射性廃棄物の減容に大きく貢献している実績と高い技術力や信頼性が評価され、受注に至った。

 日本ガイシは低レベル放射性廃棄物処理装置のトップメーカーとして、原子炉を解体する廃炉作業に伴い発生するさまざまな廃棄物も含め、今後も放射性廃棄物の安全な処理や減容、安定化に貢献していくとしている。

ニュースリリース

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