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大陽日産、アジア地区で電子材料ガス生産能力を増強

    大陽日産は6月29日、中国を中心とするアジア地域でのエレクトロニクスガス需要増加に対応するため、中国江蘇省揚州化学工園区の揚州大陽日酸半導体気体有限公司に、グループ内で4カ国目となる電子材料ガス生産工場投資を決定、 28日に現地で新工場の鍬入れ式典を開催したと発表した。ニュースリリース

 中国新工場の敷地面積は 2万8,000㎡、生産工場・倉庫・事務所を含めた建屋総面積は 7,000㎡。B2H6 の合成充填、CH3F、C4F6 の精製充填、SiH4 等の混合ガス充填および容器整備機能を設置、2019 年1月の商業生産開始を予定している。
 B2H6、CH3F および C4F6 はメモリーおよびロジックにドーピング、エッチング用途で用いられており、今後は特に 3D-NAND プロセスの多層化に伴う需要の拡大が見込まれている。

 中国では 2014 年に制定された「国家 IC 産業発展推進ガイドライン」と中国共産党の「第 13 次 5 カ年計画 2016~2020 年」で半導体産業の育成並びに国産化が推進されており、電子材料ガスなど関連材料需要の大幅な伸びが期待できる。

 中国での新工場および韓国での増強投資は、大陽日酸グループ電子材料ガス工場である日本のジャパンファインプロダクツ、韓国の MGPK、米国のMatheson Tri-Gas, Inc.で蓄積された最新の合成、精製、充填、分析、容器整備技術を結集している。特に今回 B2H6 合成設備を導入することにより、中国・韓国市場でも需給が逼迫する B2H6 の安定供給とグローバルレベルの品質を強化する。

 また、韓国の牙山市では Matheson Gas Products Korea Co.,Ltd.(以下MGPK)の既存電子材料ガス生産工場において新規 B2H6、CH3F の合成および精製設備投資を実行中で2018 年1月の商業生産開始を予定している。

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 大陽日酸は、中期経営計画「Ortus Stage 2」の重点戦略の一つである「グローバリゼーション」に基づき、アジアを中心にエレクトロニクス事業の拡大、新規投資を推進している。

 海外半導体メーカーのグローバル化、技術・市場の変化により機動的に対応するため、今年4月には、「Total Electronics」のコンセプトのもと、中国(上海)に、各国にまたがるグルーバルな半導体メーカーに対するグループ統一戦略推進機能を設置したことおよび、アジア地区でのエレクトロニクスガス需要増加に対応するため、電子材料ガス生産能力増強のための投資を実施すると発表していた。

<“Total Electronics”について>
 海外半導体メーカーは顧客のグローバル化、サプライチェーンの効率化および、BCP の観点から米国、アジア、欧州に複数の生産工場を展開しており、米国以外では半導体需要の最大市場となる中国を中心にアジアに生産拠点が集中している。

 大陽日酸ではこれらの海外半導体メーカーをグローバル戦略顧客と位置づけ、中国の地域統括会社である大陽日酸(中国)投資有限公司の上海拠点に戦略顧客に対するグループ統一戦略推進機能を設置し、グループで一貫した顧客サポート、製品開発、SCM 等の機能を拡充していく。また、成長著しい中国と韓国での新規電子材料ガス生産設備投資を実行し、両国でのエレクトロニクス事業を一元的に管理運営する。

 

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