日本貿易保険(NEXI)は6月20日、インドネシア国営電力会社PT. PLN (Persero)がインドネシアカリマンタン島南カリマンタンにおける既存石炭火力発電所(65MW×4基)の拡張案件として石炭火力発電所(100MW×2基)を追設するプロジェクトへの本邦民間金融機関からの融資に対し保険の引受を決定したと発表した。
本件は、伊藤忠商事を中心としたコンソーシアムがEPC契約を受注し、富士電機製の蒸気タービン発電機、IHI製のボイラーを含む石炭火力発電設備一式を納入、2020年の運転開始を目指すもの。この購入資金について国際協力銀行(JBIC)三菱東京UFJ銀行(三菱東京UFJ銀行)が融資を行い、NEXIはこのうち三菱東京UFJ銀行の融資に対し保険を引き受ける。
インドネシアは、経済成長に伴い急増する電力需要に対応するため、35GWの新規電源を開発する計画を推進している。同計画の一環と位置付けられる本件において、NEXIが本邦機器の輸出をファイナンス面より支援することにより、今後の本邦企業の同国における事業機会の拡大、ひいては国際競争力の維持・向上につながることが期待される。
<参 考>
融資先:インドネシア国営電力会社PT. PLN (Persero)
被保険者:株式会社三菱東京UFJ銀行
保険価額:68億円+36百万米ドル
保険責任期間:約8年
てん補範囲・付保率:非常危険100%、信用危険100%