ニュースリリース
千代田化工建設は6月1日、カタールの国営石油会社であるカタールペトロリアム社 (本社:ドーハ、以下QP 社)との間で、同国ラスラファン工業団地内に位置する液化天然ガス(LNG)プラントの Debottlenecking (能力増強)のために必要な改良を検討するスタディの覚書を締結したと発表した。このDebottlenecking は、QP 社が開発計画中の同国ノースフィールドガス田から新たに追加生産される天然ガスの液化処理を目的としたもの。
今回、QP 社の President and CEO である Saad Sherida Al-Kaabi 氏は「世界のガス産業を牽引するカタール国の基盤を更に補強するべく、この覚書により、ラスラファン工業団地内の世界有数の巨大な既存インフラと同工業団地内各種シナジーを活かすことで、QP 社に最小限の投資で LNG の増産を実現できる、という選択肢をもたらす。また、カタール国は LNG / Gas to Liquid (GTL) / ヘリウムの生産量及び輸出量において世界第一位で、QP 社はこの拡張計画を以って、カタール国内外におけるガス産業のリーディングポジションを維持することを決定した」と発表している。
今回の覚書はカタール国ドーハにある QP 社本社に於いて、QP 社の President and CEO である Saad Sherida AlKaabi氏及び千代田化工建設の山東理二副社長執行役員他が列席の下、署名された。
QP 社は 2017 年4月3日、カタールのノースフィールドガス田南部にて輸出向けに日産 20 億立方フィート相当の新規天然ガス開発プロジェクトを進めていく意向を発表している。
このスタディは今年末には完了する見込みであり、スタディの結果により LNG プラントの Debottlenecking という選択肢がカタール国にとって最適であることが証明された場合、来年頭にも QP 社は基本設計(FEED)業務を開始することを計画している。
千代田化工建設はこれまでカタールで建設された LNG プラント 14 系列の全てに携わり、うち12 系列の設計・調達・建設(EPC)業務を遂行した。70 年代より石油・石油化学・ガス及び水処理設備等の多岐にわたる分野で、現地グループ企業である千代田アルマナエンジニアリング社(*)とともに現地顧客に対して 100 件を超えるプロジェクトを遂行してきた。
*千代田アルマナエンジニアリング社: 現地企業のアルマナグループと 2008 年に設立した千代田化工建設 49%出資の連結子会社