■人工衛星関連事業拡大に向けた生産環境を整備
三菱電機株は6月1日、鎌倉製作所相模工場(神奈川県相模原市)内に建設していた、人工衛星に搭載される太陽電池パネルをはじめとする人工衛星用複合材製品の製造・試験を行う「衛星機器生産棟」が竣工、10月に稼働開始すると発表した。衛星機器の生産能力を最大2倍に増強し、人工衛星市場においてシェア拡大を目指す。
三菱電機は、人工衛星に搭載される太陽電池パネルをはじめとする人工衛星用複合材製品を鎌倉製作所相模工場で生産し、自社の衛星に搭載するほか海外衛星メーカーにも供給するなど、人工衛星関連事業を国内外で展開している。
今回、鎌倉製作所相模工場に「衛星機器生産棟」を建設し、大型精密機械加工機や自動溶接機などの生産設備を導入して生産能力を従来比最大2倍に増強する。また、工場内に点在していた製造・試験エリアの集約による、部品の製造から各種パネルの製造・試験までを一貫して行う体制を構築し、さらなる工期短縮・コスト低減・品質向上に取り組むことで、国内外の人工衛星市場への対応力を強化する。
今後、鎌倉製作所で建設する「新衛星生産棟」(2019年7月竣工予定)による衛星生産能力の増強と併せ、三菱電機の宇宙システム事業は2021年度に売上高1,500億円を目指す。
<衛星機器生産棟の概要>
所在地:神奈川県相模原市中央区宮下一丁目1番57号
建築面積:建築面積:7,428m2、延床面積:9,935m2(既存生産棟とあわせた延床面積:13,172m2)
構造:鉄骨造2階建 高さ11m
主な生産品目:太陽電池パネル、衛星構体用パネル、アンテナ、他
稼働日:2017年10月(予定)
投資額:約30億円
・環境・省エネ対策:太陽光発電システム(発電容量56kW)、ヒートポンプ式空調システム、LED照明(約1,200台)、電力設備監視システム