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プライメタルズテクノロジーズ、 パキスタンのアグハ鉄鋼から棒鋼圧延プラントを受注

ニュースリリース

プライメタルズ テクノロジーズ(Primetals Technologies,Limited)は5月25日、パキスタンの鉄筋・棒鋼メーカーであるアグハ鉄鋼(Agha Steel Industries:ASI)より、パキスタン・カラチ近郊のポート・カシム工場向けに新設の棒鋼圧延プラントを受注したと発表した。この最先端圧延プラントは、断面130ミリメートル角、最長12メートルのビレットから最終製品となる直径8~40ミリメートルの鉄筋・棒鋼を生産可能で、年産能力は30万トン。本プラントの熱間試運転は2018年中頃に予定されている。

この圧延機は、直径8~9.5ミリメートルの製品を4条同時生産する4スリットモード、直径10~12.7ミリメートルの製品を2条同時生産する2スリットモードで生産性が最大となり、圧延速度は最速で毎秒13メートル、棒鋼圧延能力は最大で毎時50トン、最終製品である棒鋼は結束された状態で重量3~4トン、長さ6~16メートルになる。

圧延ラインは、第5世代レッドリング方式(Red Ring)圧延スタンドをVHVHHV配置(V:垂直、H:水平)で6スタンド装備した粗圧延機、HVHVHV配置で6スタンドの中間圧延機、HHHH配置で4スタンドの仕上げ圧延機で構成され、加工処理の生産計画最適化によって、圧延ロールの摩耗も均一化される

連続鋳造機で鋳造されるビレットの加熱用として、粗圧延機の入口側に新設されるインライン式高出力誘導加熱炉を含む2系統の加熱処理ルート、さらにそのコントロール用の高効率加熱システム(EHS)が新たに装備される。生産計画とビレット長、各加熱源の変動費と稼働率に応じて、EHSが2系統の加熱処理ルートにビレットを振り分け、圧延に必要な温度まで均一かつ正確に制御加熱を行い、操業コストも大きく削減される。

付属設備としては、熱間クロップ切断機と緊急用せん断機、仕上げ圧延機の最終スタンドの下流に据付けられるインライン熱処理用急冷システム(Pomini急冷システム:PQS)、ピンチロール、ブレーキスライド付き冷却床(54×8メートル)入口側の熱間分割用せん断機、さらに切断力300トンの冷間分割用せん断機、棒鋼の計数、結束、秤量、ラベル付け用の各機器など、一連のプロセス機器が装備される。

プライメタルズ テクノロジーズは、本プラントのエンジニアリング全般を担当し、ビレット用誘導加熱炉から圧延機、出荷エリアまでの主要機器及びプロセス機器、さらにガイド、給油装置、油圧装置、ベーシックオートメーション(レベル1)、プロセスオートメーション(レベル2)、モーター、ドライブ、無停電電源装置などの各機器及びシステムの納入に加えて、顧客であるアグハ鉄鋼が担当する組立及び試運転のサポートを行う。

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