ヤマザキマザックは5月22日、生産体制強化のため、岐阜県美濃加茂市の2つの生産拠点(美濃加茂第一製作所、美濃加茂第二製作所)をデジタル統合し、大規模スマートファクトリーとして刷新し、生産性を1.5倍向上(月間350台)させると発表した。投資額は130億円で、再編・統合の完了は創業100周年にあたる2019年を予定。
マザックは岐阜県美濃加茂市に、1983年に操業を開始した最大規模の主力工場である美濃加茂第一製作所、2006年に操業を開始した美濃加茂第二製作所の2つの生産拠点を保有している。第一では主にフラッグシップ製品である複合加工機INTEGREXシリーズを、第二では主に小型・中型の量販機を生産してきた。
工作機械の市場ニーズは多様化し、変化のスピードが増している市場環境に対応し、多品種少量生産をさらに効率的に行うことを目的として、美濃加茂市の2つの生産拠点を最新のIT/IoT技術でデジタル統合し大規模スマートファクトリー化することにした。
マザックでは「進化しつづける工場」をスローガンに、自社工場の「Mazak iSMART Factory」化を推進しており、先に本社工場を「Mazak iSMART Factory」として刷新し稼働を開始させた。今回の2拠点の統合により誕生する美濃加茂製作所「Mazak iSMART Factory」は、本社工場に対して延床面積で5倍の規模(約19万8,000㎡)となり、またIoT・ビッグデータ・AIを活用しさらに進化させた最先端の大規模「Mazak iSMART Factory」となる。
今回の統合では、2つの生産拠点で重複している「部品加工」・「組立」・「管理部門」それぞれの機能を集約し再編する。この機能集約により、「エコ&クリーンな大規模恒温組立工場」、「IoT・ビッグデータ・AIによる高効率な自動化加工工場」を実現する。さらに2工場を一体運営することで機種毎の生産量を柔軟に変更し、顧客のニーズに迅速に対応することが可能となる。