日立金属は24日、日立メタルプレシジョン(東京都港区)が、島根県の安来事業所を増設すると発表した。
近年、自動車の省燃費技術として、小型化したガソリンエンジンにターボを組み合わせるダウンサイジングコンセプトが世界的に注目されている。同コンセプトによるターボエンジンは、当初欧州メーカーを中心として採用されていたが、現在は、米州・日本でも広がっており、中国・アジア地域でも需要拡大が期待されている。
こうした需要に対応するため、約30億円を投じて、工場建屋を拡張するとともに製造ラインや加工設備を増設し、2020年度までに生産能力を16年度比で5割増強する。
さらに、工程改善によりこれまで以上に精密かつ複雑な形状を実現するなど、品質の高さも追求するとしている。
■ 設備投資概要
所在地:島根県安来市飯島町1240番地2(安来事業所内)
投資額:30億円超(工場の拡張、製造ライン・加工設備の増強)
製造品目:精密鋳造(ロストワックス法)タービンホイール
生産能力:2020年までに5割増強(2016年度比)
2017年4月24日
日立金属株式会社
株式会社日立メタルプレシジョン
精密鋳造タービンホイールの生産能力増強
〜急増するガソリンターボエンジン需要に対応〜
株式会社日立メタルプレシジョン(以下 日立メタルプレシジョン)は、自動車の省燃費化ニーズを受けて需要急増が予測されるターボ※車向けに、精密鋳造(ロストワックス法)タービンホイールの増産投資を30 億円超の規模で行い、生産能力を5割増強します。
1.背景
自動車の省燃費技術として、小型化したガソリンエンジンにターボを組み合わせるダウンサイジングコンセプトが世界的に注目されています。同コンセプトによるターボエンジンは、当初欧州メーカーを中心として採用されていましたが、現在は、米州・日本でも広がっています。数ある省燃費技術と比較しても、コストメリットに優れることから、今後は、欧米・日本だけでなく、中国・アジア地域でも需要拡大が期待されます。
日立メタルプレシジョンの超耐熱合金製 精密鋳造(ロストワックス法)タービンホイールは、ターボ部品として広く採用いただいています。これまで日立メタルプレシジョンでは、お客様のニーズに応じた形状・素材設計技術、優れた短納期対応、そして設備増強による物量対応によって、市場の期待に応えてきましたが、ターボエンジンの需要急拡大に伴い、質・量ともにさらなる対応力が求められています。
2.概要
こうした需要に応えるために、このたび日立メタルプレシジョンは、工場建屋を拡張するとともに製造ラインや加工設備を増設し、2020年度までに生産能力を5割増強(2016年度対比)します。投資金額は30億円超です。さらに、工程改善によりこれまで以上に精密かつ複雑な形状を実現するなど、品質の高さも追求します。
この投資により、日立メタルプレシジョンは、本市場の先駆者として生産能力増強と製品力の強化を実現し、世界のお客様のニーズを満たすことで、自動車の燃費および環境性能向上に貢献していきます。
3.投資内容
(1)場 所 : 日立メタルプレシジョン 安来事業所(島根県安来市)
(2)目 的 : 2020年度までに生産能力5割増強(2016年度対比)
(3)投資金額 : 30億円超(工場の拡張、製造ライン・加工設備の増強)
精密鋳造タービンホイール
精密鋳造タービンホイール
日立メタルプレシジョン 安来事業所
日立メタルプレシジョン 安来事業所
以 上
【報道機関からのお問い合わせ】
コミュニケーション部 担当 車谷 TEL 03-6774-3075
【お客様からのお問い合わせ】
日立メタルプレシジョン 担当 岩崎 TEL 03-6774-3912
※ターボ :
エンジンが排出する排ガスを利用してタービンを回し、この同軸についたコンプレッサーが吸気を圧縮して、エンジンに吸入される混合気の圧力を上げる装置。エンジンの出力を上げる働きと、エンジンそのものの小型化により燃費向上に寄与する。タービンホイールはターボの最重要部品であり、材料には優れた耐熱強度とクリープ特性が要求される。
精密鋳造タービンホイールの生産能力増強(PDF:253KBPDF)