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大同特殊鋼、富士機械から真空浸炭炉「モジュールサーモ」を受注

■高付加価値」と「垂直立ち上げ」の実績を評価

大同特殊鋼は4月24日、富士機械(本社:群馬県前橋市)から真空浸炭炉「モジュールサーモ」を受注したと発表した。自動車用ギヤなどの強度を高める熱処理用の設備として、2018年春頃の納入を予定している。モジュールサーモは量産型真空浸炭炉として10年以上にわたり多数の安定稼働実績を誇り、製品に高い付加価値を与えることに留まらず、作業者の負荷軽減、省エネルギー化など環境面へのメリットも創出する。

SUBARUの関連会社である富士機械は生産能力増強の一環として、群馬県内の各工場機能の見直し、再編を決定。物流コストの削減、工場機能の集約策としてSUBARU大泉工場内に新工場を建設する運びとなり、同時に高い付加価値を提供する真空浸炭炉の導入を検討していた。

大同特殊鋼は特殊鋼製造メーカーである技術力を結集し、2006年に世界で初めて真空浸炭メカニズムを解明した。理論ベースの処理レシピ計算ソフト「浸炭くん」も好評で、2007年にモジュールサーモ初号機を受注後、自動車および自動車部品メーカーを中心に国内3社、海外2社まで受注を伸ばしている。

「浸炭くん」を駆使した高精度な熱処理により、自動車部品に留まらず多様な製品への適用が可能であり、大同特殊鋼滝春テクノセンター(名古屋市南区)に設置してある量産規模の実証炉で事前に条件出しを行うことで、生産設備の垂直立ち上げに貢献する。

*写真:モジュールサーモ 大同特殊鋼が2004年に販売を開始したモジュール式真空浸炭設備。

* 真空浸炭 真空中で鋼表面に炭素を浸透させることで部品の表面に炭素濃度の高い層をつくり、耐摩耗性、耐疲労性、硬さを向上させる熱処理。従来工法のガス浸炭と比較すると、表面酸化層が無く、爆発の潜在的リスクがほとんどなく取扱性や作業環境に優れる。

<富士機械株式会社の概要>
・所在地:群馬県前橋市
・代表取締役社長:新井保弘
・事業内容:自動車部品・産業機械・農業用トランスミッションの製造、販売
・資本金:4億8,000万円
・設立:1950年7月18日
・大株主および持株比率:株式会社SUBARU 100%

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