■ベトナム初の超々臨界圧石炭火力発電所向け関連設備の輸出を支援
国際協力銀行(JBIC)は4月11日、3月31日、ベトナム電力公社(Vietnam Electricity、以下EVN)との間で、融資金額約5,000万米ドル(JBIC分)を限度とするバイヤーズ・クレジット(輸出金融)の貸付契約を締結したと発表した。三菱東京UFJ銀行(幹事行)との協調融資で、同行の融資部分に対しては、日本貿易保険(NEXI)による保険が付保される。協調融資総額は約8,400万米ドル。
ベトナムでは、堅調な経済成長を背景に電力需要が急増する一方、必要な発電所建設が追いつかず、電力需給が逼迫している状況で、特に同国南部の電力不足解消は喫緊の課題になっている。ベトナム政府は、こうした状況を踏まえ、電力供給能力の拡充を国家の優先課題と位置付けており、自国資源の有効活用も踏まえた発電所の建設を推進し電源開発を迅速に進めるべく、2011年策定の第7次国家電力開発マスタープランを2016年に改訂した。
本件は、同国南部における電力供給能力の拡充を盛り込んだ改定後の同プランに則ったもの。融資は、JBICが日本企業による蒸気タービン等設備一式の輸出を支援することにより、日本企業の国際競争力の維持・向上に貢献すると共に、ベトナムにおける安定した電力供給による経済発展にも貢献することが期待される。