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プライメタルズ、インド社に電炉プラントと棒鋼圧延機を引き渡し

プライメタルズ テクノロジーズは4月5日、2月にインドの鉄鋼会社BMMイスパット社(BMM Ispat Limited)のホスペット工場(インド南西部カルナタカ州)向けに、電炉プラントおよび棒鋼圧延機を引渡し、最終検収書を受領したと発表した。

生産対象鋼種は低炭素鋼、中炭素鋼、低合金鋼、ばね鋼、快削鋼などにわたっており、最終製品となる補強鉄筋用棒鋼、丸棒鋼、平鋼、角鋼、山形鋼、チャンネル鋼などの生産能力が大幅に増強された。プライメタルズ テクノロジーズは本プロジェクトを2012年に受注し、納入した電炉プラントおよび棒鋼圧延機の試運転を2016年8月から開始していた。

この電炉プラントは、出鋼量110トンの電気アーク炉、同110トンのレードル炉、真空脱ガス装置、精錬システム、添加剤配合システムで構成され、電気アーク炉は直接還元鉄(DRI)と溶銑を混合して加工原料とする複合装入に対応可能な特別仕様となっている。環境対応として、電気アーク炉、レードル炉、材料装入システム、その他の補助装置には、除塵システムも装備。電気・制御システムとしては、レベル1のベーシックオートメーションとレベル2のプロセスオートメーション、炉電源用変圧器、さらに電源の負荷や電圧の変動に対する動的補償システムであるSVC(Static Var Compensator;静止型無効電力補償装置)を装備している。

棒鋼圧延ラインは、圧延前工程のビレット加熱炉への搬入・搬出装置などに加えて、粗圧延機6スタンド(H-V配置)のほか、中間圧延機6スタンド(H-V-C配置)と仕上圧延機8スタンド(H-V-C配置)から構成され、中間圧延機および仕上圧延機の圧延スタンドにはクイックロール交換装置、仕上圧延機出側には焼入れシステムがそれぞれ装備されている。

仕上圧延機と長さ102mの冷却床とは2系列の搬送ラインによって連結され、うち1系列はツインチャネルの最大毎秒25mの高速搬送システムとなっている。圧延ラインと冷却ゾーンにはそれぞれせん断装置を装備し、さらに冷却後の精整作業エリアには圧延材の矯正、バンドリング、スタッキング、結束用の各装置が配置されている。電気・制御システムとしては、レベル2のプロセスオートメーション、メカトロニクス装置、モーター制御センター、各モーターの主・副系統の速度制御駆動装置が装備されている。

プライメタルズ テクノロジーズは、これら電炉プラント及び棒鋼圧延ラインに対する一連の機械設備と電気設備の設計および納入、さらに据付けと試運転の監督、顧客の運転要員のトレーニングも担当した。

インド南西部のカルナタカ州第2の大手鉄鋼会社であるBMMイスパット社は、数年前から同社ホスペット工場の生産能力拡張計画を進めており、今回の電炉プラントおよび棒鋼圧延ラインは、この拡張プロジェクトの一環。製鉄原料となる鉄鉱石は、この地域にあるグループ会社の鉱山から採掘されたものを使用するなど、BMMイスパット社は、鉱山及び製鉄のコングロマリットを形成している。

プライメタルズ テクノロジーズは本社を英国、ロンドンに置き、金属鉄鋼産業にとって、エンジニアリングやプラント建設全般の、世界的リーダーかつライフサイクル・パートナー。同社は電機、オートメーション及び環境の総合ソリューションを含めた技術、製品、サービスの一式を提供する。鉄鋼のあらゆる分野を網羅するだけでなく、非鉄分野部門にも最新の圧延ソリューションを届ける。

同社は、三菱重工グループで、日立製作所、IHIが資本参加している三菱日立製鉄機械と、シーメンス・グループのシーメンスVAIメタルズテクノロジーズ社の統合により発足した。出資比率は三菱日立製鉄機械が51%、シーメンスが49%。従業員数は全世界で約7,000人。

公式ウェブサイト:http://www.primetals.com

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