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日立造船、四国地方整備局向け陸上設置型フラップゲート式可動防潮堤を納入

日立造船は3月27日、四国地方整備局向けに陸上設置型フラップゲート式可動防潮堤(neo RiSeR)を納入したと発表した。四国地方整備局が徳島県阿南市豊益地区向けに津波・高潮対策を目的に7カ所に防潮堤の設置を計画したもので、そのうち3カ所を日立造船が請け負い、堺工場でneo RiSeRを製作し、納入した。特に、最後に設置が完了したneo RiSeRは、幅が20mあり、陸閘としては国内最大級の大きさとなる。

neo RiSeRは「No energy, No operation, Rising seawall」を略した製品名で、無動力かつ人為操作なしに開口部閉塞を可能とすることを最大の特長とする新しいタイプの津波・高潮防災設備。突発的な地震による津波に対応するには、極めて短時間のうちに水門ゲート操作を完了させる必要があるが、neo RiSeRはその課題を克服した。また、様々な状況に対応できるように、建物用に外観に配慮した「neo RiSe-A」があり、そのほかにも既存設備への増設作業が簡単に行うことができる「neo RiSe-L」 等を展開している。

neo RiSeRの採用数は2016年12月末時点で81基(設置完了43基、施工中38基)となり普及が進んできた。今回のような港湾における防潮堤開口部への採用は38基(うち12月末時点の施工完了は11基)があり、また、BCP対策(Business Continuity Plan:業務継続計画)として複数の民間企業のビル入り口等にも複数納入している。今後もneo RiSeRを通じて、安心・安全で防災・減災力の高い社会の形成に貢献していく。

<受注概要>
▽発注者:四国地方整備局 那賀川河川事務所
▽工事名:平成28年度 豊益地区陸閘ゲート設備工事/平成27~28年度 豊益地区陸閘ゲート設備(その1)工事
▽機種:陸上設置型フラップゲート式可動防潮堤(neo RiSeR)
▽数量:3基
▽寸法:幅12m、15m、20m×高さ全て3m
▽納期:2016年6月(幅12m、15m)、2017年2月(幅20m)
▽納入場所:徳島県阿南市豊益町よし田地先

<主な特長>
(1)緊急時には人為操作なしでも自然の力を活用して自立閉塞することができ、確実な作動と安全確保を両立する。
(2)制御・動力装置の簡略化により、極めてシンプルな機器構成を実現し、信頼性・維持管理性の向上を実現している。
(3)補助的に設置する手動起伏装置による津波・高潮襲来前の起立操作や動作点検も可能。

以上

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