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積水化学工業、中国無錫市に自動車内装用ポリオレフィンフォーム生産会社を設立

積水化学工業は3月24日、韓国の連結子会社の映甫(よんぼ)化学(本社所在地:韓国清州市、英語表記YOUNGBO CHEMICAL CO., LTD.)を通じて、中国で2社目(1社目は映甫高新材料(廊坊)有限公司:河北省廊坊市)となるポリオレフィンフォーム生産会社を、無錫市に新設(2017年6月予定)すると発表した。投資額は25億円。

 

積水化学工業は、ポリオレフィンフォーム事業をグローバルに展開しており、自動車内装向けポリプロピレン(PP)フォーム市場でも世界トップクラスのシェア。中国における自動車生産台数は2016年に約2,800万台と、世界の自動車生産の2割以上を占める非常に大きな市場であり、今後も堅調な成長が見込まれている。加えて、中国においても自動車への顧客ニーズが高級化していることを背景に、内装の質感を向上させる同社品の需要も増加している。

 

このような市場環境の中、今回、積水化学は自動車内装向けPPフォームの生産を主とした新会社を設立することにした。PPフォームは自動車内装の下地材として使用され、高いクッション性や成形性などの機能を有する高機能フォーム。新会社には約25億円を投じて、建屋と生産ラインを新設し、2019年度上期の稼動を予定している。

 

■ポリオレフィンフォームおよび同社のフォーム事業

ポリオレフィンフォームは、ポリオレフィン(ポリエチレンやポリプロプレン等)を加熱発泡させた軟質な発泡体。

積水化学工業は、世界で初めて電子線を使った生産方式を発明したパイオニアであり、現在、同生産方式による断熱・耐熱性、加工性、耐久性などに優れた独立気泡の架橋ポリオレフィンフォームを中心とした様々なフォーム製品を生産・販売している。フォーム製品の用途は非常に幅広く、自動車をはじめ、家電やモバイル端末などのエレクトロニクス、建築など様々な分野で使用されている。また、フォームは需要地生産が基本であるため、同社グループは、世界各地に10カ所のフォーム生産拠点を有している。

 

<新会社の概要(予定)>

・所 在 地:江蘇省無錫市錫山経済技術開発区鳳威路2号(本社及び工場)

・設    立: 2017年6月

・資 本 金: 24百万USドル (映甫化学株式会社 100%出資)

・代 表 者: 李暎植 (映甫化学株式会社 代表理事) (英語表記Lee Youngshik)

・事業内容: 架橋発泡ポリオレフィンフォームの製造・販売

・規     模:: 敷地面積22,000㎡ 工場建屋面積7,500㎡

・生産能力:: 16百万㎡/年

・従業員数:: 40名

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