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東レ、イタリア子会社 アルカンターラ(Alcantara)の生産設備を増強

東レは3月17日,イタリアの子会社Alcantara S.p.A.(アルカンターラ、所在地:ミラノ市、社長:Andrea Boragno(アンドレア・ボラーニョ)、以下「アルカンターラ社」)が製造・販売する「メイド・イン・イタリア」の高級素材Alcantara®(アルカンターラ®)の生産設備を増強する方針を決定したと発表した。

今後5年間で需要動向に応じて段階的に約300百万ユーロ(約350億円)を投じて、ネラモントロ工場の生産能力を現在の約2倍に拡大する計画。

Alcantara®の自動車内装分野での需要は、世界の自動車生産台数の安定的な成長に加え、内装の採用部位の広がりにより、確実に拡大することが見込まれている。

Alcantara®は、グローバルなブランド認知度の高さや顧客の要求に応じた多彩な商品展開が評価され、高級車種を中心に自動車内装材へ採用されていえう。また環境に配慮したサステナブルなブランドコンセプトにより電気自動車向けの需要も拡大している。

またAlcantara®は自動車内装材に留まらず、PCやヘッドホン等のコンシューマーエレクトロニクスのデバイスを飾る素材としても新しい需要を拡大させており、Alcantara®の生産能力は2019年には不足する見通し。今回の方針決定は、こうした旺盛な需要に対応するもの。

アルカンターラ社が展開する高級素材Alcantara®は、イタリア独自のマネジメントによる「メイド・イン・イタリア」をコンセプトとした、ラグジュアリーなグローバルブランドとして世界に通用する独特のポジションを構築している。発売開始以来、ファッション、インテリア用途での採用から始まり、現在では自動車をはじめ、航空機やマリーン内装用途など、様々なシーンで使用されている。

近年、アルカンターラ社は、経済、社会、環境の観点からサステナビリティを重視した経営を通じて、Alcantara®ブランドの価値向上に取り組んでいる。特に環境に関しては、事業活動から排出される二酸化炭素を測定し、その削減および国連が推進するプロジェクトを通じたオフセットを実行し、企業活動におけるカーボン・ニュートラル認証を欧州企業の中でも先がけて取得している。

東レは2月9日に発表した新しい中期経営課題“プロジェクト AP-G 2019”において、グローバルな事業拡大・高度化に取り組むAEプロジェクトを推進する計画。 東レは、Alcantara®をグローバルに展開する重要な素材ブランドとして、「メイド・イン・イタリア」の独自性によるアイデンティーを今後も強化し、更なる事業拡大を図っていく。

<Alcantara S.p.A. の概要>
(1)資本金 : 10.8百万ユーロ
(2)株主構成 : 東レ(株)70%、三井物産(株)30%
(3)代表者 : Andrea Boragno(社長)
(4)本社所在地 : イタリア共和国ミラノ市
(5)工場所在地 : イタリア共和国テルニ県
(6)設立 : 1974年4月
(7)事業内容 : Alcantara®の製造・販売

以上

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