アイダエンジニアリング(相模原市緑区)は、米国ミシガン州オーバンヒルズに新工場を建設するため、約3,300万米ドル(約53億円、162円換算)を投資すると発表した。2025年に買収したダラス・インダストリーズ(Dallas Industries)とHMSプロダクツ(HMS Products)の生産拠点を統合し、北米でプレス機械から材料供給・搬送装置までを一括供給する生産体制を確立する。工場は2027年末の完成、2028年度中の稼働開始を予定している。
同社は北米市場でのターンキービジネス強化を目的に、コイル材供給装置を手掛けるダラス・インダストリーズと、ブランク材供給・搬送装置に強みを持つHMSプロダクツを買収し、プレス加工ラインに必要な主要自動機のグループ内製化を進めてきた。しかし、両社とも既存設備の老朽化や設備稼働率の高止まりにより、生産能力や納期対応に課題が生じていたことから、拠点統合と新工場建設を決定した。
新工場では、プレス機に加え、材料供給装置や搬送装置などの自動機を含めた生産ライン全体を現地で一括提供できる体制を構築する。設備間のシームレスなインテグレーションを実現し、顧客の設備導入効率向上とターンキーソリューションの強化を図る。
また、北米での現地生産を進めることで、自動機の輸送費や関税負担を削減し、価格競争力を高めるとともに、顧客の現地調達ニーズやメンテナンス要求にも迅速に対応する「地産地消モデル」を実現する。従来は顧客が個別調達していた周辺自動機についてもプレス機と一体提案することで、案件単価の向上や受注領域の拡大を目指す。
さらに、新工場は生産設備の自動化・デジタル化、AI対応製品、環境負荷低減技術などの開発機能を集約した北米の先端テクノロジーセンターとして位置付ける。FA機器の製造・開発拠点として技術開発を推進し、北米市場での競争力強化を図る。
拠点統合によるシナジーとして、生産能力増強による受注機会の拡大、固定費削減、本社技術を活用した製品ラインアップ強化、販売ネットワークの相互活用による売上拡大、サービス要員の相互運用による保守体制強化などを見込む。
同社は今回の投資を北米事業拡大の重要な戦略拠点と位置付け、プレス機と自動機を組み合わせた一体提案によってサービス収益の拡大を推進する。米州FA事業については、現在約50億円規模の事業を早期に100億円規模へ拡大することを目標としている。
■プロジェクト概要
事業名:米国ミシガン州新工場建設・生産拠点統合プロジェクト
所在地:米国ミシガン州オーバンヒルズ
投資額:約3,300万米ドル(約53億円)
土地面積:約8万2,000平方メートル
竣工予定:2027年末
稼働開始予定:2028年度中
主な目的:
・ダラス・インダストリーズとHMSプロダクツの生産拠点統合
・プレスライン一貫供給体制の構築
・北米での地産地消モデルの実現
・ターンキービジネスの強化
・北米FA事業の100億円規模への拡大を目指す。
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