ヤマザキマザック、中径パイプ・形鋼対応の3次元レーザ加工機「FT-250」を発売

・データセンタ建設需要に対応、高精度・高速加工を実現

ヤマザキマザック(愛知県大口町)は12月2日、中径パイプおよび形鋼の高速加工に対応する3次元レーザ加工機「FT-250」を開発し、12月3日から美濃加茂製作所で開催するプライベート展示会「DISCOVER2025」で披露、販売を開始すると発表した。

同機は、φ254mm以下のパイプ材および203mmまでの形鋼の加工に対応。各地で建設ラッシュが続くデータセンタや物流倉庫などの建築部材をはじめ、物流設備や輸送機器など幅広い鋼材加工の需要に応える。

同社は2019年に小径パイプ量産加工向け「FT-150」を発売し、省人化と生産リードタイム短縮を実現してきた。今回の新機種は対応領域を中径パイプや形鋼に拡大したモデルとなる。

■高精度加工を実現する機械構成

FT-250は、3次元レーザヘッドが材料と並行に移動する軸構成を採用。材料を固定したまま多方向からの加工が可能で、材料移動に伴う振動を抑えることで切断面の品位と加工精度を高めている。またレーザヘッドと材料の移動を同期させることで高速加工も可能にした。

■連続運転を可能にする搬送システム

材料搬入は、パイプ材の量産向けに「バンドル式ローダ」を標準装備。多品種少量生産向けには、形状の異なる材料を収容できる「Vサポートコンベヤ式ローダ」をオプションで用意した。材料交換による段取り替えの工数を削減し、長時間の連続運転を可能にする。

■タップ加工にも対応

オプションの回転工具ユニットは、M16(軟鋼はM20)までのタップ加工を実現。最大13本の工具収納により、多品種少量生産にも柔軟に対応する。ドリルやタップ加工により、レーザ加工と機械加工を1台で完結できる。

同社は今後も、生産性向上に貢献する機能・技術開発を進め、鋼材加工における課題解決に取り組むとしている。

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